レンタルサーバー完全ガイド
個人利用から法人利用まで、あなたに最適なレンタルサーバーを見つけるための完全ガイド。用途別おすすめサーバーを徹底比較します。
レンタルサーバーとは
レンタルサーバーとは、インターネット上にウェブサイトを公開するために必要なサーバー(コンピューター)を、専門のプロバイダーからレンタルするサービスです。自分でサーバーを購入・管理する必要がなく、月額料金を支払うことで、ウェブサイトの運営に必要な環境を利用できます。
レンタルサーバーは大きく分けて個人向けと法人向けの2種類があります。個人向けは比較的安価で、ブログやポートフォリオサイトなどの小規模なウェブサイト向けに最適です。一方、法人向けは高性能で信頼性が高く、企業のウェブサイトやECサイトなど、トラフィックが多いサイトに適しています。

個人向けと法人向けの主な違い
比較項目 | 個人向け | 法人向け |
---|---|---|
料金 | 月額 数百円〜2,000円程度 | 月額 3,000円〜数万円 |
性能 | 標準的な性能 | 高性能(高速・大容量) |
サポート | 基本的なサポート(メール中心) | 充実したサポート(電話・専任担当者) |
セキュリティ | 標準的なセキュリティ対策 | 高度なセキュリティ対策・監視 |
レンタルサーバーは、プロバイダーが所有する大規模なデータセンター内のサーバーを、仮想化技術などを使って分割し、複数のユーザーに貸し出すサービスです。ユーザーはFTPソフトなどを使ってサーバーにファイルをアップロードし、ウェブサイトを公開します。また、多くのレンタルサーバーでは、データベースやメールサーバーなどの機能も利用できます。
レンタルサーバーには主に以下の種類があります:
- 共用サーバー:複数のユーザーで1台のサーバーを共有する最も一般的なタイプ
- VPS(仮想専用サーバー):1台のサーバーを仮想的に分割し、専用サーバーのように使える
- 専用サーバー:1台のサーバーを1ユーザーが独占して使用できる
- クラウドサーバー:複数のサーバーを連携させ、柔軟にリソースを割り当てられる
- WordPress専用サーバー:WordPressに最適化された環境を提供する
レンタルサーバーを選ぶ際の主なポイントは以下の通りです:
- 用途:個人ブログなのか、企業サイトなのか、ECサイトなのかによって最適なサーバーは異なります
- 予算:月額料金と初期費用を考慮しましょう
- 性能:CPUやメモリ、ストレージの容量、通信速度などをチェック
- 機能:必要な機能(データベース、メール、SSL証明書など)が含まれているか
- サポート:サポート体制(対応時間、対応方法など)
- セキュリティ:セキュリティ対策の充実度
- 拡張性:将来的なサイト拡大に対応できるか
個人向けレンタルサーバーの主な用途
ブログ運営
WordPress などのブログシステムを使って、趣味や専門知識を発信するブログサイトを運営できます。アフィリエイト収入を得ることも可能です。
ポートフォリオサイト
デザイナーやエンジニア、写真家などが自分の作品を展示するポートフォリオサイトを作成できます。就職・転職活動にも役立ちます。
小規模ネットショップ
ハンドメイド作品や個人で作った商品を販売する小規模なネットショップを開設できます。EC-CUBE や WooCommerce などのシステムが利用可能です。
独自ドメインメール
自分の名前やブランド名を使った独自ドメインのメールアドレスを作成できます。プロフェッショナルな印象を与えることができます。
コミュニティサイト
趣味や特定のテーマに関する掲示板やコミュニティサイトを運営できます。同じ興味を持つ人々との交流の場を作れます。
プログラミング学習
Web開発の学習環境として利用できます。HTML/CSS、JavaScript、PHP などの言語を実際のサーバー環境で試すことができます。
個人向けサーバー選びのポイント
- 初期費用と月額料金のバランスを確認する
- 無料お試し期間があるサービスを選ぶ
- WordPressなど使いたいCMSの動作実績があるか確認する
- サポート体制(特に初心者向けのマニュアルやチュートリアルの充実度)をチェック
- 将来的な拡張性も考慮して選ぶ
個人向けおすすめレンタルサーバー3選
エックスサーバー
国内シェアNo.1の人気レンタルサーバー。高速・高性能で安定性に優れており、WordPressの運用に最適です。初心者から上級者まで幅広く対応しています。
月額料金
1,100円〜
ディスク容量
300GB〜
データベース
無制限
サポート
24時間対応(メール)
無料お試し期間
10日間
ロリポップ!
初心者に優しい操作性と低価格が魅力のレンタルサーバー。豊富なマニュアルとサポートで、ウェブサイト作成が初めての方でも安心して利用できます。
月額料金
198円〜
ディスク容量
120GB〜
データベース
20個〜
サポート
平日10-18時(メール)
無料お試し期間
10日間
スターレンタルサーバー
低価格で手軽に使える初心者向けのレンタルサーバーです。WordPressの簡単インストールやメール機能も備え、個人ブログや小規模サイトに最適です。
月額料金
253円~
ディスク容量
350GB〜
データベース
50~
サポート
メール対応
無料お試し期間
無料プランあり
個人向けレンタルサーバーを無料でお試し
多くのレンタルサーバー会社では、10日〜30日間の無料お試し期間を提供しています。実際に使ってみて、自分に合ったサーバーを選びましょう。また、使用する用途を明確にすることで、それに合わせたサーバー選びがしやすくなります。
法人向けレンタルサーバーの主な用途
企業公式サイト
企業の顔となる公式ウェブサイトを運営できます。会社情報、サービス紹介、採用情報などを掲載し、企業ブランディングに活用できます。
ECサイト運営
オンラインショップを開設し、商品やサービスをインターネット上で販売できます。多数のアクセスや決済処理にも対応できる高性能なサーバーが必要です。
顧客サポートサイト
FAQ、マニュアル、チュートリアルなどを掲載した顧客サポートサイトを運営できます。会員制のサポートフォーラムなども構築可能です。
ビジネスメール運用
会社ドメインのメールアドレスを従業員に提供できます。信頼性の高いメールサーバーで、ビジネスコミュニケーションをサポートします。
データベース管理
顧客情報や商品データなどを管理するデータベースシステムを構築できます。セキュリティ対策が施された環境で、重要なデータを安全に管理できます。
社内イントラネット
社内向けの情報共有システムやグループウェアを構築できます。VPN接続などを利用して、外部からも安全にアクセスできる環境を整備できます。
法人向けサーバー選びのポイント
- 高いセキュリティレベルを確保できるか
- SLA(サービスレベル契約)の内容と補償
- 障害時のサポート体制(電話サポートの有無、対応時間など)
- バックアップ体制の充実度
- 拡張性(トラフィック増加時の対応など)
- 専用IPアドレスの提供
- SSL証明書の種類と対応
法人向けおすすめレンタルサーバー3選
GMOクラウドiCLUSTA+
国内大手GMOグループが提供する共用サーバー。高いカスタマイズ性と安定性を兼ね備え、共用サーバーでありながら豊富なサービスもありビジネス利用に最適です。専門的な知識がある方におすすめです。
月額料金
1,027円〜
ディスク容量
300GB〜
セキュリティ機能
ファイアウォール、DDoS対策
サポート
24時間365日(電話・メール)

KAGOYAレンタルサーバー
国内データセンターを自社運営する老舗ホスティング会社のクラウドサービス。高いセキュリティと安定性を誇り、個人利用はもちろん、ECサイトなどの重要なビジネスサイトに最適です。
月額料金
1,650円〜
ディスク容量
100GB〜
セキュリティ機能
WAF、不正アクセス検知、SSL
サポート
24時間365日(電話・メール)
エックスサーバービジネス
人気のエックスサーバーの法人向けサービス。高速・高性能なサーバー環境に加え、ビジネス向けのセキュリティ対策と手厚いサポートが特徴です。
月額料金
3,762円〜
ディスク容量
300GB〜
セキュリティ機能
WAF、不正アクセス監視、SSL
サポート
24時間365日(電話・メール)
よくある質問
レンタルサーバーは独自ドメインでウェブサイトを運営できるサービスです。無料ブログサービスと比べて、デザインやプログラムの自由度が高く、広告表示の制限がなく、データの所有権も自分にあります。また、ビジネス利用も可能で、メールアドレスの作成やデータベースの利用など、より高度な機能を使うことができます。
はい、多くのレンタルサーバー会社では初心者向けのサポートやマニュアルが充実しています。特に「ロリポップ!」や「さくらのレンタルサーバ」などは、初心者に優しい操作画面と豊富なサポート情報を提供しています。また、WordPressなどのCMSを簡単にインストールできる「簡単インストール」機能も用意されているので、プログラミングの知識がなくてもウェブサイトを作成できます。
独自ドメインとは、「example.com」のようなウェブサイトのアドレス(URL)の一部です。これを取得することで、自分だけのウェブアドレスでサイトを公開できます。多くの場合、レンタルサーバーとは別に取得する必要がありますが、多くのレンタルサーバー会社ではドメイン取得サービスも提供しています。また、サーバー契約時に無料でドメインを提供するキャンペーンを行っていることもあります。
レンタルサーバーの料金は、通常、月払い、半年払い、年払いなどの選択肢があります。支払い方法はクレジットカード、銀行振込、口座振替などが一般的です。長期契約(年払いなど)にすると月額料金が割引されることが多いです。また、初期費用が無料になるキャンペーンや、最初の数ヶ月が割引になるキャンペーンも頻繁に行われています。
必要なサーバー容量は、ウェブサイトの規模や内容によって異なります。テキストと少量の画像のみの小規模なサイトであれば、10GB程度でも十分です。しかし、多数の高解像度画像や動画を扱う場合や、大規模なECサイトを運営する場合は、100GB以上の容量が必要になることもあります。また、将来的な拡張性も考慮して、余裕を持った容量を選ぶことをおすすめします。多くのサーバーでは、後から容量を増やすことも可能です。